sub3-a9-2 2013/07/02-04 中山仙境を歩く

遠くに高城のピークが見える。あそこまで登る。

望遠で天辺を撮ってみた。

急な鎖場を何度か登って、無明橋にたどり着いた。私がはじめて無明橋を渡ったのは、橋の上を薄っすらと白い雪が覆っていた冬だった

今日は良いお天気の無明橋を渡る。この無明橋は、尾根のコブに二本の石柱を拝み倒しに渡しただけのシンプルな構造である。橋を渡さなくとも瘤下の尾根を歩けば先へ進むことが出来る。

それにしても、大胆な建造物を作ったものだ。今時の基準では到底架橋の許可は取れないだろう。・・取る必要があるのかどうか知る限りでは無いが・・

橋の上に登ってそこから見える景色を楽しむ。渡り終えて振り返れば、石橋越しに香々地の谷が望め、その先に青い周防灘が広がっている。


無明橋を渡って振り返る。 トラ御前に始まった今日のルートが見える。
先ほど遙か遠くに見えた高城(夷耶馬のピーク)を目指して進む。無明橋を渡って、右手方向に少しトラバース気味に進み、一度尾根のくぼみに下り、再び尾根瘤へと這い上がっていく。ちょっと不安なコースを進む。
ここらは、よりわかりやすくコース右手の枝にテープを縛り付けながら進む。

その様子を岩陰の石仏が見ている。先ほどまで青空が見えていた空だったが、急に風が出て、雲が厚くなり始めた。・・・いやな予感。

少し歩を速めて高城へ向かう。目の前の鎖を睨みながら出っ張った岩に手をかけ足をかけてよじ登る。

やがて、高城と呼ばれる夷耶馬のピークへ到達した。標高316.9m。
山頂には「天照皇大神」(あまてらすすめおおかみ)と刻まれた石碑が鎮座している。

風がさらに強くなり、雨もぱらついてきた。ここで昼食と思ったが、お天気が荒れないうちに下山しようと、足早に先を急ぐ。
石碑の後ろから急な下りを滑り下る。下り終えたあたりの右手に「小野迫」への下山道がある。今日のスタート点あたりにも「小野迫」への下山口があるが、ここは、小野迫のかなり上手へ下るルートとなる。
この下山ルートは、かなり急で滑りやすい。雨の日は避けた方が無難と考えます。

ここを過ぎて、もう一つの瘤へよじ登ると目の前に細い尾根筋が向こうの瘤へと続いている。これが「馬の背」と呼ばれる名所?

両側が切り立った、超痩せ尾根で、スリルは無明橋以上と感じる。今日は、風も強く雨足もどんどん強まって来たので、慎重に歩いて渡る。景色など楽しむ余裕が無くなってきた。

この痩せ尾根が「馬の背」と呼ばれるスポット


今日の中山仙境はこれで下山します。大雨にならないうちに下山したいですね。
さて、ここからは、垂直に近い狭い崖を鎖にぶら下がりながら下ります。本日一番の難所と言える場所です。鎖から手をはなさないよう緊張が続きます。

壁に沿うように付けられた道は、木の根で辛うじて保たれています。よく見ると、以前はもう少し下を通っていた様な痕跡があります。

緊張しながら、谷底に滑落しないよう慎重に下ります。やがて、隠洞穴(かくれうと)へと下り着きました。このコースは、下りよりのぼりの方が恐怖感が強いですね。谷側に心臓があるか、山側に心臓が有るかの差でしょうか?
私の場合、のぼりが特に怖く感じます。

さて、隠洞穴まで下ってきました。GPSの乱れが生じやすい場所です。
今日は、あまりぶれてない様です。

隠洞穴(かくれうと)

雨足が強くなり、森の道は薄暗くなった。どこが道?

やっと下り着いた。大雨で頭から全身ずぶ濡れ。

隠洞穴を少し下ったあたりから、雨足が強くなった。さらに、森の中は薄暗くなり、どこが下山どうだか見失うこと度々。GPSの画面を頼りに下る。途中、リュックかららカッパを取り出して、上着だけ着る。リュックにもカバーを掛ける。GPSも生活防水程度なので、カッパの下の胸に吊した。

これが間違いのもと。体が衛星の影となり、大きく誤差を生じさせる結果となった。m-241cはリュックの上の方にぶら下がっていたので、良い感じの位置精度を確保できた。

それにしても、昨日と言い今日と言い、なんでこんなに雨に祟られるのだろうか、なんか悪いことでもしたかな?

開き直って農業公園駐車場へと歩く。着けば、見た顔がそこにいる。なんと山田敏美さん。話を聞けば、中山仙境に登った友人を迎えに来たとのこと。どうやら迎えより先に帰った様だ。

山田さんと分かれて、カッパを脱ぎ、ずぶ濡れのまま慌てて夷谷温泉に駆け込んだ。慌てたおかげで、スティックを駐車場に置いて来た。
またもや失敗。
またもや夷谷温泉となった。 ここは極楽!
さて、GPS評価は・・・お手軽なm-241cが相当良い精度でログを取れることを再確認しました。移動軌跡記録のみならこれで十分ですね。お値段6千円が魅力で、単三乾電池1本で8時間ほど持ち、電池の入れ替えでログを継続します。さらに軽い。欠点は、水に弱いので、ビニール袋に入れておくと良いですね。そうそう、m-241cで書き出すファイルは、拡張子がkmzです。この拡張子をkmlに書き変えれば、カシミール3Dで開けます。下のマップ画像は、モンタナとm-241cの双方のログを同じ画面に読み込んだものです。(時折モンタナを首にさげたところで誤差が生じています。)

ガーミンモンタナは、大きな画面で地図上の現在地が確認できるすばらしさが魅力です。ただし、衛星の補足数で精度影響が生じるので(m-241cも同じ)、体の影に気を付けましょう。

モンタナの3秒設定ですが、5秒設定で十分な様です。
それから、この精度向上でわかった事は、馬の背の下あたりが隠洞穴の位置ですね。ここは、公開されているログを見ても、結構データが暴れていますが、今回はビッシッと安定したデータが残りました。

下の画像をクリックすると、カシミール3Dでトラックログが開きます。(カシミール3Dのインストールが必要です。)
また、中山仙境の場所に移動しないとログが表示されません。